ソシオタイプILE(発明家)の「モデルA」とは? | いざよいブログ
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ソシオタイプILE(発明家)の「モデルA」とは?

アイキャッチ:ソシオタイプILE(発明家)の「モデルA」とは? ソシオニクス

ソシオニクスにはモデルAという考え方があり、ソシオニクスのタイプ(ソシオタイプ)を理論的に理解するのに役立ちます。今回は、ソシオタイプの1つであるILE(発明家)のモデルAを紹介します。

ソシオタイプILEの「モデルA」とは?

ILEは、MBTIのタイプENTPとおおよそ対応するタイプ(※諸説あります)で、Intuitive-Logical-Extravert(直観-論理-外向型)の略です。

くわしくはこちら:

モデルAは、ソシオニクス創始者のアウシュラ・アウグスティナヴィチューテさんが発明したモデルです。このおかげで各タイプの性格の違いや、考え方のプロセスをシステマチックに考えることができます。

ILEのモデルAは、以下の図のようにあらわします。

ILEのモデルA

ILE(発明家)の自我

画像:自我ブロック

モデルAの1行目は自我ブロックです。そのタイプの個性やアイデンティティをあらわす部分です。自分でも上手に扱うことができ、価値を感じており、意識しています。

自我ブロックには、主導する機能(第1機能)創造する機能(第2機能)があります。

ILE(発明家)の主導する機能:外向直観

ILEの主導する機能は、外向直観(Ne)です。

ILEは、新しいことをすぐに思いつき、知的好奇心を刺激することができます。

他者の知的好奇心を刺激したり、何かをさせるために他者の好奇心を利用したりすることに長けています。

知識や技術、人間に関わる異なる状況、領域において容易に類似性を見出します。そして、異なる知識同士、異なる社会的集団同士をつなぎ合わせ、同時にたくさんの事柄に関われるようになることを好みます。違った視点から色々考えてみて、それが一致するのかどうか確かめることを楽しいと思います。

新しいプロジェクトに関わったり、新しく技術を習得したり、初めて会う人たちや新しい関係性を経験したりなど、だいたいどんなことであっても、最初の段階を楽しみます。新しい試みに向けて準備をして開始することは、誰かが既にやっていることを経験したり、誰かが始めたことを仕上げたりする過程よりも断然価値があると考えています。「仕上げ」という単語は、このタイプの人には似つかわしくありません。ある事柄について、もはや手に負えない、あるいは自分があまりにもそれを放置しすぎていると気づいたときには、こまごました問題を全て片付けようと気を配るのではなく、中断する傾向にあります(このことは、⑤暗示されるSiとも関係しているかもしれません)。

Extroverted intuition – Wikisocion

ILE(発明家)の創造する機能:内向論理

ILEの創造する機能は、内向論理(Ti)です。

ILEは枠組みを用いて物事をわかりやすく説明できます。それによって人の注目を集めます。

自分が経験したり学習したりしてきた一連の現象を説明するため、論理体系化や公式化を簡単に行います。しかし、この論理体系あるいはそれに基づく説明は、永久的でもなければ包括的なものでもありません。新しい経験や情報が加えられれば変わることもありますし、アッサリ切り捨てられることすらあります。

Introverted logic – Wikisocion

ILE(発明家)の超自我

画像:超自我ブロック

モデルAの2行目を超自我ブロックと言います。義務感や社会規範にかかわります。価値を感じないし苦手意識が強いですが、見栄を張ったり褒められたがったりします。

超自我ブロックには、規範の機能(第3機能)脆弱な機能(第4機能)があります。

ILE(発明家)の規範の機能:外向感覚

ILEの規範の機能は、外向感覚(Se)です。

ILEは、自分を「勇敢な人」のように見せようと努力します。

このタイプの人たちは、あるべき姿と比べて自分はしっかりしていない・きちんとしていないとして自己批判をしがちです。そして典型的には、この領域で自分を改善しようとは努めるものの、ほんの少ししか成功しません。やりたくないことを自分に(ついでに他人にも)強いることはほとんどできず、そして、適切に人をやる気にしたりきちんとさせたりする方法を理解するよりは、人が何もやりたがらないような状況を破り捨てようとします。

Extroverted sensing – Wikisocion

もっとも、人がしっかりしたり、きちんとしたり、やる気を出したりできるのは、(自分でそうなろうと努めるというよりは)、状況が要求してくるからなのですが。しかし、彼らは、戦わなければいけないということのせいでどんどん疲弊して感情がボロボロになってしまいます。それから、困難に直接立ち向かい続けるよりは、別のもっと楽な道を探し始めます。

同上

「グイグイ押す」ことで何かをさせようとするやり口に腹を立てます。そして、圧をかけて相手を動かそうとする人の意見は拒絶します。自分は圧力を使うのを避け、代わりに誘惑したり感動させたりするのを好みます。ものすごく怒ったときだけは強行的で要求が多い人になりますが、ちょっとしたら落ち着いて元通りになります。

同上

ILE(発明家)の脆弱な機能:内向倫理

ILEの脆弱な機能は、内向倫理(Fi)です。

ILEは、曖昧な人間関係への不安を、一生懸命耐えてきた人です。

このタイプの人たちは、ふつう人間関係のニュアンスに注意を払いません。だからはっきりと定義されていない関係においては、その人との関係を過度に疑ったり逆に過度に信じ込んでしまったりします。こうした人間関係は、お互いの客観的な利益につながるときほど重要視します。人間関係それ自体に価値があると考えるというよりは、お互いを楽しませたりお互いの目標を達成させたりすることが重要な焦点と考えるのです。このタイプは、自分の気持ちを積極的に察してもらったり心配してもらったりすることを他人に期待していません。だから、自分に直接的な影響がない限り、人の気持ちを気にかける意味がわからないと思っています。言葉や行動で感情が表現されなければ、個人的な気持ちが反映された他人の言い分は、このタイプの印象には十分には残りません。「はっきりと非難はしていなかったけど、相手から見たらあなたの行動は非道徳的だったかもしれない」ということをそれとなくほのめかされると、このタイプの人たちは困惑します。機転を利かさずにこういったほのめかしをされると、簡単に片づけてしまうか、攻撃的に反応します。

Introverted ethics – Wikisocion

深い感情を表現することには、それをするのが相手であろうが自分であろうが、気まずさを感じます。彼らは、自分の本当の気持ちを相手に負わせることを、自分の「権利」とは思いません。それは、他人の本当の気持ち(たとえ明るくて純粋なものであっても)がどれだけ自分にとって不快であるかを知っているからであり、そして彼自身、本当の気持ちを表現することが苦手だからです。

同上

ILE(発明家)の超イド

画像:超イドブロック

モデルAの3行目を、超イドブロックと言います。無意識で苦手だけれども価値を感じていることなので、何でも鵜呑みにしたり人任せにしたりしやすい部分で、自分の望みや自己実現にかかわります。

超イドブロックには、暗示される機能(第5機能)動員する機能(第6機能)があります。

ILE(発明家)の暗示される機能:内向感覚

ILEの暗示される機能は、内向感覚(Si)です。

ILEは体を気遣える人に憧れます。そういう人が周りにいると、幸せを感じます。そうでないときは、自分の欲求不満を誰か・何かのせいにします。

生理学的な感覚、本当の欲求とバランスがとれている・結びついている感覚を含めて、自分の身体的な経過については慢性的に無自覚になりがちです。時々、独特な好み・嗜好を持っていることがありますが、それを自分では理解できなかったり満たせなかったりします。

Introverted sensing – Wikisocion

自分の魅力やセクシュアリティを大っぴらに強調することはまずありえません。しかし、少なくとも、信頼できる雰囲気の下で、自分の魅力やセクシュアリティを伸ばし高めてくれる信頼できる友達やパートナーとの小さな輪の中で、そういう感覚を満足させることを夢見ています。

同上

ILE(発明家)の動員する機能:外向倫理

ILEの動員する機能は、外向倫理(Fe)です。

ILEは気分が下がりやすく、誰かが明るい雰囲気を作ってくれると安心します。

みんながワイワイと笑って冗談を言い、情動的な自由と自発性を感じられるような状況を願っています。しかし、大方自力でこの雰囲気を作り出すことはできないので、他の人が率先して刺激的で楽しい雰囲気を作り出しやすい状況を作るという方法をとります。このような試みに失敗すると狼狽するのですが、そういうときには狼狽を隠すか、不満やイライラをもってそれに対応するかします。

Extroverted ethics – Wikisocion

ILE(発明家)のイド

画像:イドブロック

モデルAの4行目を、イドブロックと呼びます。自分の基盤や防衛本能にかかわる機能です。扱いは得意なのですが、大した価値を感じておらず自覚も薄いです。

イドブロックには、無視された機能(第7機能)証明する機能(第8機能)があります。

ILE(発明家)の無視された機能:内向直観

ILEの無視された機能は、内向直観(Ni)です。

ILEは先を読んで慎重に動けますが、選択肢を増やす方が有意義と考えます。

今から未来へと続く流れとそこに潜む連関に注目した議論や、個人的な意味を追い、具体的な想像を伴う1つのビジョンを探究していく議論については、徹底的に理解することができます。しかし、数少ない具体的なビジョンや流れに集中するよりも、現在という地点から多くの可能性を探究することのほうを好みます。

Introverted intuition – Wikisocion

ILE(発明家)の証明する機能:外向論理

ILEの証明する機能は、外向論理(Te)です。

ILEは物事の正確性を見極めますが、それ自体には価値を感じません。

利用可能な外部の情報と照らし合わせるという意味で、情報や主張や行動のどの側面が事実として正しいのかははっきりとわかります。しかし、主導するNe(ILE)/Se(SLE)によって培われた概念を追究するときには、自分の中の論理的な一貫性と比べれば、事実の正確性は重要でないと考える傾向にあります。また情報を公表する際にも、探究したいNe的なアイディアや、高めていきたいSe的な力があるときには、事実に焦点を合わせることを無意味な行為だと考えます。

Extroverted logic – Wikisocion

まとめ:ILE(発明家)のモデルA

ILEのモデルAは、まとめるとこうなります。

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