モデルAの第5機能「暗示される機能」とは?4つの特徴を紹介。 | いざよいブログ
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モデルAの第5機能「暗示される機能」とは?4つの特徴を紹介。

アイキャッチ:モデルAの第5機能「暗示される機能」とは?4つの特徴を紹介。 ソシオニクス

ソシオニクスのモデルAについて解説をしています。今日はモデルAの5つ目の機能で、自我の追求という点で重要な役割を果たす、暗示される機能を紹介します。

モデルAの第5機能「暗示される機能」とは?

暗示される機能は、モデルAの5つ目の機能であり、超イドブロックの1つ目の機能です。超イドブロックについては以下。

「暗示される機能」は、英語では”suggestive function”といいます。この名前は、「暗示にかかりやすい」という特徴から来ているそうです。

この要素に関してはあまりに暗示にかかりやすくて影響されやすく、たやすく指示を受けてしまうために「暗示される」機能と呼ばれているのです(…)

Model A – Wikisocion

また、暗示される機能は、

  • 第5機能
  • 双対を求める機能

とも言われます。「双対を求める」は”dual-seeking”をそのまま訳しました。ちなみに双対は、双対関係の相手のことです。双対関係については以下。

ちなみに当ブログでは、暗示される機能を「盲点の機能」と呼んでいたこともあります。

各タイプの暗示される機能

ソシオタイプは全部で16つあり、タイプごとに暗示される機能の種類(※8つの要素のことです!)が異なります。

暗示される機能の一覧は以下です。

ソシオタイプ 暗示される機能の要素
IEIILI 外向感覚(Se)
ILEIEE 内向感覚(Si)
SEISLI 外向直観(Ne)
SLESEE 内向直観(Ni)
LIILSI 外向倫理(Fe)
LIELSE 内向倫理(Fi)
ESIEII 外向論理(Te)
ESEEIE 内向論理(Ti)

各要素については、以下の記事でざっくり説明をしています。

暗示される機能の特徴

暗示される機能の特徴について見ていきましょう。

暗示される機能は、素直でなんでも鵜呑みにしやすい!

暗示される機能は、モデルAの機能の中で、脆弱な機能とならんでもっとも弱い機能です。

暗示される機能から受け取られた情報は、あまり批判的に考えられることもなければ、自分自身で評価されることもなく、そういう意味で脆弱な機能に似ています。

Model A – Wikisocion

暗示される機能が情報を受け取っても、その情報を正しく評価することができません。これは脆弱な機能と似ているところです。

しかし違うのは、暗示される機能は、脆弱な機能ほど情報を疑わないということです。

人は超イドブロックの情報を見極めるのが下手で、他人がしていた主張や評価を信じすぎる傾向があります。これはとりわけ暗示される機能のことです。(…)この機能に入ってくる情報を評価する力が弱いのです。

Model A – Wikisocion

脆弱な機能は柔軟さがないので、必要な情報であっても、疑って、頑なに拒もうとするところがありました。脆弱な機能は、情報を見極めることができないという自覚があるからこそ警戒するのです。

他方、暗示される機能は、弱いわりには柔軟な機能です。どんな情報も拒みません。とっても素直です。しかしそれは悪い言い方をすれば、悪意のある情報も、あるいは単に間違っている情報も、なんでも鵜呑みにしてしまうということになります。セキュリティーガバガバ、隙だらけです。

しかも暗示される機能は、無意識の機能です。「痛い目見ないと私はわからない」なんて言い方をしますが、これはたいてい暗示される機能のことを指していますModel A – Wikisocion。だから問題が顕在化するまでは、悪意のある情報、間違っている情報を受けとっていても、なぜか本人はケロッとしているかもしれません。

暗示される機能は、情報を欲しがり、ありがたがる!

それにしても、暗示される機能のセキュリティーがガバガバなのは、どうしてなのでしょうか。どうして脆弱な機能は頑なに情報を拒むのに、それと同じくらい弱い機能である暗示される機能は、悪い情報まで受け取ってしまうのでしょうか。

それは一言で、人は暗示される機能の情報がとにかく欲しいからです。

(…)脆弱な機能とは対照的に、この暗示される機能のアスペクトにかかわる情報が伝えられても、拒絶したり不快や疲労を感じたりすることがなく、逆にこの情報に対して感謝と信頼の気持ちが沸き起こり、とても価値ある重要なものとみなします。

Model A – Wikisocion

脆弱な機能は、情報を受け取ると不快や疲労を感じました。脆弱な機能は使う自信がない上、価値もほとんど感じられない機能でした。

しかし、暗示される機能は、情報に価値を感じており、情報にはありがたみを覚えます。

日常生活において、暗示される機能の要素があらわれればあらわれるほど、その要素にはどんどん自然に順応していけるでしょう(…)。この手の(暗示される機能についての)情報を受け取るとすぐに楽しくなりますし、この情報が与えられ続けると心が落ち着きます。(…)動員する機能(第6機能)とは異なり、他の人から集中的に・長々と情報を与えられても、積極的に受け取ります(その人の双対化の度合いにもいくらか左右されます)。

Functions – Wikisocion

暗示される機能は、個人差もありますが、いくらたくさん情報を注がれ続けてもウンザリしません。むしろどんどん情報に順応して、楽しくなり、心が落ち着いていきます。暗示される機能の旺盛な情報欲は、なんだかカービィの食欲みたいです。なんでも吸い込んでしまい、情報に圧倒されることはありませんFunctions – Wikisocion

かわいい…。

ちなみに同じ超イドの動員する機能も情報を欲しがるのですが、とはいえ情報を注がれ続けるとさすがにお腹いっぱいになります。

暗示される機能は、世界の見方を変えるため重要!

このように暗示される機能は、価値を感じ、情報をとても欲しがります。これは、暗示される機能が、自分の主導する機能(第1機能)を補完するものであるということに関係があるでしょう。

主導する機能は、自分の「当たり前」であり、自分のもっとも重要な価値観であり、頭の中の「完成図」です。人の最終目標は、主導する機能という完成図の実現です。この完成図はもう完成してしまっていますから、コロコロ変わることはありません。しかしそれは虚しいことです。なぜなら、完成図の先はないということだから。完成図とは、裏を返せば、そこで行き止まりだということです。

暗示される機能は、そんな主導する機能を補う形で、主導する機能に影響を与えることができます。

不活性な主導する機能の意向に少しばかり合わせる形で、この暗示される機能に影響を与えてやると、その人の心の状態と世界の見方が変わります。

Model A – Wikisocion

当ブログではかつて、暗示される機能を「盲点の機能」と説明していました。それは、暗示される機能の情報は「その発想はなかった(盲点だった)!」という心地よい衝撃を与えてくれるからです。

そのような心地よい衝撃によって、世界の見方が変わります。自分の「当たり前」、自分にとって重要な価値観とは何なのかを見直すきっかけにもなります。そして、自分の主導する機能という完成図には、まだまだ改良の余地があるとわかり、それは生きる希望になります。

日常生活ではこの機能を使おうと深く集中し、いつも、この現実のアスペクトを通じて環境から情報を受け取り、その情報をかみしめようとします。(…)これのおかげで自我の追求について理解するだけではなく、その追求に満足することもできるのです。

Functions – Wikisocion

なぜ人がこうも暗示される機能の情報を求め続けるのか、なぜ暗示される機能が情報を受け取ると楽しい気持ちになるのか、理由がわかったでしょうか。

暗示される機能は、理想の相手を待ち望んでいる!

このように暗示される機能は、とにかく情報を欲しがります。しかし最初にも言ったように、暗示される機能はとても弱い機能なので、情報は受動的に受け取るばかりになります。

人はたいていこの暗示される機能に対してはいくらか受動的な態度をとります。他の人がそのニーズを満たしてくれることを期待しています。

Model A – Wikisocion

暗示される機能は、自ら情報を発信したり自ら判断したりすることがほとんどできません。そのため、他の人が自分に必要な情報を与えてくれることを期待します

そして、暗示される機能でなにか問題が生じれば、途端に他の人に依存するようになります。

一度問題が生じるとこのアスペクトについては例外的に他の人に依存するようになり、彼らのアドバイスや指示を受け入れます。

Model A – Wikisocion

最初に言ったように、暗示される機能が、悪意のある情報や間違った情報を鵜呑みにしていたり、必要な情報を十分得ていなかったりすることはよくあります。そのせいで、自分でも気づかないうちに問題が起きてしまうのです。

しかし、一度問題が起きれば「私はどうしたらいいの?」と、他の人にアドバイスや指示を求めます。そしてそれをやっぱり素直に丸ごと聞き入れます。それが厳しいものであってもです。

この暗示される機能は、他者からの批判には、たとえ厳しいものであっても十分に寛容であり、愛情や思いやりの証だとすら思います。

Model A – Wikisocion

脆弱な機能も、人の助けを借りないとどうにもならない機能でしたが、厳しく批判をされればとても傷つきました。しかし暗示される機能は、厳しい批判すらありがたいです。日常ではよく「叱ってくれる人の存在はありがたい」なんて言うことがありますが、これは主に暗示される機能のことを指しているかもしれませんね。脆弱な機能を叱られても、きっとありがたいとは思わないでしょうから。

このように、人は「困ったときにアドバイスや指示をくれて、時には叱ってくれる理想の相手がいないもんかな」と期待します。先に、暗示される機能は「双対を求める機能」と呼ばれるとも言いましたが、この理想の相手が、まさに双対のことです。双対ほど、暗示される機能に信頼できる情報を与えてくれるタイプはいません。

しかし多くの場合、身近に気の合う双対はいないかもしれません。その場合には、仕方ないので自分で情報を集めようとすることもないわけではありません。

自分の周りにこの情報が欠乏していると感じると、自分で情報を供給しようとするかもしれませんが、すぐに疲れてしまいます。

Functions – Wikisocion

しかしそれができるなら初めからそうしています。結局はうまくいかずに、「誰も私を助けてくれない…」と社会や他人に対して不満を感じることになるでしょう(ただし、それも暗示される機能に備わった生存戦略かもしれませんね。かわいそうな姿や隙を見せることで、人の注目や同情をひこうとする行動ということです)。

このように、暗示される機能については、無意識に助けを人に期待し、隙。このことは知識として知っておいてもいいでしょう。悪い人は、まずはあなたの暗示される機能の隙に漬け込むからです。また、双対以外のタイプは、あなたを助けるのは楽ではなく、感じる負担は大きいです。負担を感じ続ければ、みんなだんだんあなたのことが嫌になります(それは信頼関係のできていない双対でも同じでしょう)。

もちろん暗示される機能は、とても弱い機能であり、人に頼るのは自然なこと、助けを期待するのも自然なことです。しかし人から助けを得られているときほど忘れがちなのですが、暗示される機能の隙は、ある程度までは自分の規範の機能でカバーできます

暗示される機能について、人に頼りっぱなしになっているときは要注意です。先に言ったように、その人は悪い人で「助けてやっただろ!?」と不当な見返りを要求するかもしれません。いい人であっても、いずれあなたを負担に感じてプツンと愛想をつかすかもしれません。

そんな目に遭わないためにも、規範の機能を使い、できることは自分で解決するようにしましょう。確かに疲れるしあまり使いたくない機能ではありますが、暗示される機能の隙を自衛できるのは、自分の規範の機能だけだということを忘れないようにしましょう!!

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