モデルAの第1機能「主導する機能」とは?5つの特徴を紹介。 | いざよいブログ
スポンサーリンク

モデルAの第1機能「主導する機能」とは?5つの特徴を紹介。

アイキャッチ:モデルAの第1機能「主導する機能」とは?5つの特徴を紹介。 ソシオニクス

ソシオニクスで人の心をあらわすモデルと言えば「モデルA」ですが、今日はモデルAの1つ目の機能で、自分の”核”やアイデンティティに関わっている、主導する機能leading functionを紹介します。

モデルAの第1機能「主導する機能」とは?

主導する機能は、自我ブロックにある1つ目の機能で、もっとも得意とする機能です。自我ブロックについては以下。

「主導」とはleadingを訳したものですが、そのまま「リードする」と言ったほうがイメージはしやすいでしょうか。

他にも、この主導する機能は、

  • 第1機能
  • 基礎の機能
  • プログラムの機能

なんて呼ばれることもあります。呼び名からしても、とても大きな役割を持っている機能だということがわかりますね。

主導する機能からわかることは、一言で言えば

人のもっとも快適な思考パターン、人生観、心理状態、行動のスタイル、そして前向きに動機づけをする力(選択をする際に一番に追い求めるもの)

Functions – Wikisocion

あるいは

全体的な見方とその人の一般的な生活スタイル

Model A – Wikisocion

です。

各タイプの主導する機能

ソシオタイプは全部で16つあり、タイプごとに主導する機能の種類(※8つの要素のことです!)が異なります。

主導する機能の一覧は以下です。

ソシオタイプ 主導する機能の要素
SLESEE 外向感覚(Se)
SEISLI 内向感覚(Si)
ILEIEE 外向直観(Ne)
IEIILI 内向直観(Ni)
ESEEIE 外向倫理(Fe)
ESIEII 内向倫理(Fi)
LIELSE 外向論理(Te)
LIILSI 内向論理(Ti)

各要素については、以下の記事でざっくり説明をしています。

主導する機能の特徴

主導する機能の特徴について見ていきましょう。

主導する機能は、得意で強い自信がある!

主導する機能の1つ目の特徴を紹介しましょう。

一般的に言って、主導する機能は、情報をもっとも集中的に認知し、処理し、産出します。人が自分の主導する機能から話したり動いたりするときには、強い自信が伝わってきて、しばしば誇張を交えつつ断定的に説得力がある仕方で話し始めます。

Functions – Wikisocion

主導する機能の1つ目の特徴は、強い自信があるということです。だから主導する機能にもとづいた発言や行動は、いかにも堂々としていて、はた目から見ても自信満々に見えます。

これは、主導する機能が、何よりも上手に使える機能だからです。

主導する機能は個人的な経験と社会規範を効率的に処理して応用し、異なる状況に異なる解決策を出し、この情報アスペクトの時間的な発展を認識・推定することができます(…)。

同上

ざっくり言うとこの主導する機能は、自分の経験と社会規範の両方から多くを学び、どんな状況でも臨機応変に対応することができます。さらにそこから、今後どうなっていくかを予測することもできるのです。くわしくは以下の記事を読んでください。

このように得意とする主導する機能ですから、この機能を使うときには満足感が得られます。そして、成果もあげやすいです。

主導する機能は楽々と使うことができ、どんな外的な報いがあろうとも内的な満足感をもたらします。主導する機能による活動は、かなり効果的で生産的なスキルへと容易く発展します(…)

同上

しかし、適職選びという観点ではあまり参考にならないかもしれません。主導する機能は、どんな状況でもうまくやっていくことができるし、成果もあげられるからです。

職業に関しては、主導する機能は、自分ならではの得意を発展させ、他の人たちに真の価値をもたらすのに最適な場を提供します。主導する機能は、一番得意であろう職業を描き出すというよりは、むしろ事実上どんな活動分野にでもうまく適応できるような一般的なアプロ―チと行動スタイルを描き出すものです。

同上

つまり主導する機能の強みは、どんな職業であろうと関係なく活かすことができるのです。

主導する機能は、自分にとって当たり前のアイデンティティ!

主導する機能の2つ目の特徴は、自分のアイデンティティであることです。

人は主導する機能を自分の個性の一部と思っているので、主導する機能には強いアイデンティティを持っています。

Model A – Wikisocion

それは、主導する機能とは、自分にとって当たり前のようにあらわれているものだからです。

日常的な場面では、人は自身の主導する機能を言い表すexpressというよりは「体現するembody」のだと言われることがあります。

同上

主導する機能は、それを介して何かを言い表すものというよりかは、もはやその人そのもの、人生そのものなのです。そしてそれは、幼い頃からずっとそうなのです。

主導する機能は、かなり幼い段階から、いつもかすかに現れており、自分の認識に「色づけ」をしています。主導する機能は、激しい変化もなく、絶え間なく情報が流入する形であらわれるので、それがもっとも強くもっとも理性的な機能であるにも関わらず、人も自分も気づくのは難しいです。

同上

主導する機能は、おだやかな大河のようなものです。はるか昔から大量の水が流れています。そして人々の日常に溶け込んでいます。主導する機能にも、はるか昔から大量の情報が流れ込んでいて、それはとっても当たり前でナチュラルな光景なのです。だからもっとも強くて得意な機能のわりには、目立たない(なじんでいる)のが主導する機能なのです。

主導する機能は、人に押し付けがち!

このように、主導する機能はとっても「当たり前」になっているのですが、これには悪い側面もあります。

主導する機能を通じて現実を濾過して受け取ることは、とても自然にいつのまにか行われていることなので、周囲の現実がまったく異なる見方をされうることを想像するのはしばしば困難です。

同上

自分にとっては、その主導する機能の見方は、当たり前です。しかし当たり前すぎて、別の見方の存在を想像することすら難しくなっています。そのせいで、他人にもそれを投影してしまうことがよくあります。

主導する機能の認識と核となる価値観における影響はとても強いため、人はこうした価値観を他の人にも投影します。つまり、他のみんなも自分の主導する機能が求めるのと同じものを求めているに違いないと思ってしまうのです。

Functions – Wikisocion

「自分がそうなのだから」というだけの理由で、「みんなも当然わかっているだろう」、「みんなも当然大切に感じているだろう」と思い込んでしまうのです。これが投影です。しかし、主導する機能が各タイプによって違うことからもわかる通り、実際はそんなわけはなく、この投影のために、衝突が起こってしまうこともよくあります。

この投影は、しばしば真逆の価値観を持つ人との衝突の原因になります(…)自分の主導する機能に対応する他者の人生のアスペクトに自然に興味を持ってしまうことは、不信感とピリピリした関係を生じさせます。

同上

みなさんも、当たり前のように言ったことを真っ向から否定されて、びっくりした経験があるのではないでしょうか。「価値観を押し付けるな!」と反発されたり、「そんなわけない!」と疑われたりしたことがないでしょうか。そして言い合いになったり、イヤな空気になったり…。これは、主導する機能が、「当たり前」は人それぞれ違うのだということを見失いやすいせいです。しかもそれが、他人にとっては触れられたくない一面を自然と捉えてしまっていることも多いのです。

一応例外もあります。双対関係(や活性化関係、準双対関係)の場合は、この主導する機能の投影はプラスに働き、むしろ喜ばれます。自分の主導する機能が、相手の弱くて無自覚で「誰かに支えてもらいたいな~」と無意識に求めている超イド(暗示される機能、または動員する機能)と対応するからです。

主導する機能は、変化しづらくマンネリを覚えがち!

主導する機能の悪い側面は他にもあります。主導する機能を使いすぎて、マンネリになりやすいことです。

(…)同時に主導する機能を使いすぎる傾向もあります。それはまさに使うのが簡単でやりがいがあるからなのです。極端に使いすぎると、空虚さと無意味さにつながり、主導する機能を使っても満足感が得られなくなります。

Functions – Wikisocion

自分にとって当たり前のことを続けていくことは、何の苦もありません。主導する機能を使うことにも別に苦労は感じません。だからついつい使い続けてしまいます。でも没頭しすぎると、ふいに虚しさが訪れます。「わき目もふらず仕事をしてのぼりつめたけど、この人生になんの意味があるんだろう?」「生活はすごく満たされてて毎日とっても平和。でもだから何なの?」…そんなふうに考え始めることもあるでしょう。

さらに主導する機能は、あまり変化を起こさない機能です。先ほども言った通り、主導する機能は、おだやかな大河のように、突然流れを変えたりしないのです。それもまた、マンネリになりやすい原因かもしれません。

主導する機能は不活性で、比較的頑固です。主導する機能の考えや見方は、ゆっくりじわじわと変わっていきます。主導する機能をサブタイプに持つ人たちは特にそうです。たびたび、このような変化を引き起こしうる情報は、主導する機能によって抵抗されたり拒絶されたりし、それからとてもゆっくりと統合されていきます。

Model A – Wikisocion

主導する機能は、変化を起こさせるような情報を最初はあまり受け付けず、そのあと、ゆーーっくりと受け入れていきます(ちなみに双対関係といるときにこの統合はもっとも起こりやすいと言われています)。

主導する機能は、人間関係の指標になる!

このように主導する機能は、良い面も悪い面もあります。しかし何にせよ、主導する機能を伸ばしていくことはとても大切です。それは、この機能が人にとって得意で当たり前で、さらには自分のアイデンティティだからですが、この特徴から、主導する機能を認めてもらえるかどうかを、人間関係の指標としてとらえることができます。

主導する機能は、人間関係の力学には欠かせないものですが、なぜかというと、人々は、自分でも気づかぬうちに、絶えず、この機能をもとに判断したり評価したり仮定したりしているからです。このような評価や判断により、自分の核となる価値観が描かれ、共通のベクトルや一般的なメッセージが語られます。そして自分と親密に関わっている人々は、自分と団結し仲良くするために、こうした自分のメッセージを受け入れているはずなのです。

Functions – Wikisocion

主導する機能は、自分の核となる価値観に基づいて、いつもメッセージを発しています。人間関係を築く上で、相手がこの自分の主導する機能を受け入れてくれるかどうかは重要です。だって、主導する機能は自分そのものだからです。

つまり、今自分と仲良くしている人たちは、自分の主導する機能=自分そのものを受け入れてくれているのです。だから仲良くしてくれているはずなのです。そして、主導する機能を伸ばすためには、良い人間関係を持っていることがとても大切です。

主導する機能の適切な発達は、一般に人格の発達においてきわめて重要であるとみなされます。このためには、自分の周りの人々に、自分の核となる価値観や、もっとも自然で自信のある行動のスタイルを認めてもらわなければいけません。

同上

主導する機能を伸ばして、人格を発達させていくためには、周りの人から認めてもらうことが大切です。逆に言えば、周りが自分の主導する機能を認めてくれない人ばかりだと、発達させることができなくなってしまいます。

みなさんの中には、いつも自分のやることなすこと否定してくる相手との関係に苦しんでいる人がいるかもしれません。「なんでわかってもらえないんだろう」と悔しくて、なんとしてでも誤解をとかないと!認めてもらわないと!と躍起になっている人がいるかもしれません。

ソシオニクス的に言えば、そういう相手に執着する必要はありません。というか、執着したらマズイです。自分は、自分の主導する機能は、否定してくる相手のそばで成長などしないからです。

話を戻すと、お互いの主導する機能を受け入れ合えるような人、それがもっとも大切にすべき人です。もちろん主導する機能を受け入れがたい相手でも、「そういう人もいるんだな」と最大限尊重することは必要です。ただし自分がどうしても受け入れられない!と感じたり、逆に相手がどうしても受け入れてくれなかったりして、お互いに尊重しあえる関係を作れなくなっているときには、無理はせずに離れる努力をしましょう。それは、自分の主導する機能を伸ばし、人格を形成していくために必要な痛みです。

タイトルとURLをコピーしました