ソシオニクスの相性は何も恋愛に限ったものではないのですが、ふだん相性が語られるのは、圧倒的に恋愛に関する場面なのではないかと思います。そういうわけで今日はその中からGulenkoによる恋愛スタイルの分類を紹介します。
4つの恋愛スタイル
恋愛スタイルとは、具体的には、恋愛関係の中で見られる、肉体的な興味、好意、欲望、媚態、性的なふるまいなどのことです。友人や職場の人間などの前ではあまりあらわれない特徴です。
Gluenkoは、恋愛スタイルの違いを自我の非合理機能(Se、Ni、Si、Ne)の違いに基づき、16タイプを4つにグループ分けしています。その4つとは、侵略者タイプ・犠牲者タイプ・保護者タイプ・子供タイプです。さっそく見ていきましょう。
1. 侵略者タイプ
侵略者タイプAggressorは自我ブロックにSeを持つタイプ、つまりSLE(ESTP)、LSI(ISTP)、SEE(ESFP)、ESI(ISFP)の4タイプです。Seは静的・外向的な要素ですが、それが恋愛スタイルにも反映されます。
相手への気持ちは変わらないものと考えており、思い通りの変化を与えられるかは自分次第だと考えます。好きになったら積極的にアプローチし、何としてでも手に入れようとします。付き合ってからも、変化を取り入れようとし続けます。相手が自分のこうしたふるまいを受け入れてくれないとがっかりして、冷めてしまいます。
特徴
2. 犠牲者タイプ
犠牲者タイプVictimは自我ブロックにNiを持つタイプ、つまりEIE(ENFJ)、IEI(INFJ)、LIE(ENTJ)、ILI(INTJ)の4タイプです。Niは動的・内向的で、物理的な現実から想像を膨らませる要素であり、この特徴は恋愛スタイルの特徴に直結しています。
お互いの気持ちは移り変わるものだと考えます。長期的な視点と結果から、お互いの、特に相手の好意があるかどうかに着目します。付き合ったら好意は行動で示し続けてほしいと思っており、そうされないと、もう自分のことは好きじゃないんだと思い込みます。強引に地に足をつけさせて現実に向き合わせてくれる相手を待ち望んでいます。
特徴
3. 保護者タイプ
保護者タイプCaringは、自我にSiを持つ4タイプ、つまり、ESE(ESFJ)、 SEI(ISFJ)、LSE(ESTJ)、SLI(ISTJ)のことです。Siは動的・内向的で、想像よりも現実や体の感覚に目を向ける要素です。
お互いの気持ち、そして相手の体調の良さや機嫌も移り変わるものだとみなします。好意を体調の良さと関係づけながら、お互いの、特に相手の好意があるかどうかに焦点をあてようとします。ぼんやりとしがちなので、面白い可能性などのNe的な刺激で揺さぶられると喜びます。
特徴
4. 子供タイプ
子供タイプChildlikeは自我にNeを持つタイプ、つまりILE(ENTP)、LII(INTP)、EII(INFP)、IEE(ENFP)の4つです。Neは静的・外向的で、退屈でよどんだ現実の中に、可能性と代替案がないかを探そうとする要素です。
お互いの気持ちは変わらないものと考えており、バリエーションや選択肢を表現することで変化を与えようとします。ありそうもない空想的な話を楽しめるかと関係づけながら、お互いの特に相手の好意があるかに焦点をあてます。体調や生活の質が悪くなりやすいので、そういう助けをしてもらえると喜びます。
特徴
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