いざよいブログ

MBTIと混同されているソシオニクスの誤解を解くためのブログ。

内向感情(Fi)の色々な顔を紹介!~変わらぬ絆、それとも…?~

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NeやFiなどの8つの成分は、決して画一的なものではありません。むしろその使い方によってさまざまな顔を見せるようなものです。今回は、内向感覚Fiのバリエーションについて解説していきます。

 

Fi(内向感情)とは?

Fiとは成分のうちの1つで、内向感情・内向倫理(Introverted Feeling/Ethics)の略記です。ソシオニクスにおいてFiとは、「関係性の倫理」とも呼ばれます。Fiは人と人(モノ)との間で生じる主観的な関係を捉えます。たとえば、この人はあの人(モノ)に引き寄せられるのか(遠ざかるのか)、この人はあの人(モノ)にどのような思いや要望や関心を抱くのか(抱かないのか)を捉えるのが、Fiの働きということになります。良い人間関係や倫理規範を考えるときには、こうしたFiは必須となります。

参考:

内向感覚(Fi)のバリエーション

自我のFi――Fiへの信頼

①主導するFi:ESI(ISFP)とEII(INFP)

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①主導する機能にFiを持つESI(ISFP)とEII(INFP)は、人と人(モノ)の間の関係の中で生じている感情に非常に敏感です。このFiという才能は、この2タイプにとってはアイデンティティであり、人生の要です。

第一に、自分の中にある変わらぬ倫理観と、自分も含めた人と人との間の安定した関係性によって、現実を捉えます。そのような関係性は、自分の倫理観によって格付けがなされます。他人の倫理観やモラルの質とその一貫性を評価することに非常に自信があります。このために、そういった評価をあまりしない人々には、「一方的に批判してくる」「独善的」な人とうつります。人間関係の格付けが難しいときは、結論を出そうとして行動を起こすでしょうが、なかなか結論が出ない場合は、その関係には大した価値がないのだとみなすでしょう。自分の倫理観そして人との関係において、自分自身が持っている変わらないという感覚が、自己価値の強い要因になっています。

主導するFiは、相手が敵か味方か、それが善意か悪意か、相手が自分を好いているか嫌っているか、を即座に見極める能力を秘めています。

はたから「一方的に批判してくる」「独善的」と思われるほどには、自分のFiに基づく評価に絶対的な自信を持っています。こうした自信は、①主導する機能らしいと言えます。

②創造するFi:SEE(ESFP)とIEE(ENFP)

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①の2タイプ同様、②創造する機能にFiを持つSEE(ESFP)とIEE(ENFP)も、関係性を作ることに秀でています。

人間関係を感じ取ったり、作ったり、維持したりすることがとても得意です。しかし、このような関係は固定的なものというよりは、むしろ状況に応じて変わる流動的なものだと思うことがよくあります。このタイプの人たちは、自分の①主導する機能の認識(※SEEならSe、IEEならNe)という文脈で、他の人たちとの関係を作ることに焦点をあてようとします。

先ほどのESI(ISFP)やEII(INFP)が、変わらぬ関係を捉えるのに対し、SEE(ESFP)とIEE(ENFP)は、状況によって関係は変わることもある、という見方をします。また、関係を作るのは、あくまで①主導する機能の目的を達成するためのサポートです。SEE(ESFP)なら、自分の影響力を強めるために人脈を広げるかもしれません。IEE(ENFP)なら、新しい可能性を追求するために仲間を作るでしょう。

好意や受容を表現することで、人との間に親密さや関係を築くことが簡単にできます。

しかし、その場で表現された感情は、変わらぬ(個人的な)感情を表現しているというよりは、むしろ状況によって変わるものです。仮に自分の気分や場の状況が変わったら、即座にその感情の「栓を閉めて」、親密な関係を築いた相手のことも忘れてしまうかもしれません。

「栓を閉めて」という比喩にも、創造する機能のオン/オフが激しいという特徴があらわれています。彼らは、自分の好意を率直に表現しますが、気が変わることも多いです。

超自我のFi――Fiへの不信

③規範のFi:LII(INTP)とLSI(ISTP)

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うってかわって、Fiに対して不信感をおぼえるのが、③規範の機能にFiをもつLII(INTP)とLSI(ISTP)です。

人間関係の存在と重要性を認識しているので、相手のことをよく知らないうちは気分を害さないように気を付けます。怒らせてしまうリスクを最小限にするべく、ポリティカルコレクトネスのような今日の社会規範を、いくらか単純化しながらも忠実に守ります。しかしやり過ぎるとストレスを感じます。というのも自分が本当にやりたいこと(Ti)は、自分が当座の問題や状況についてどう考えているのかを正確に表明することであり、周りも自分を無神経だと非難するよりは自分の素直さを評価してくれるだろうと期待しているのですが、このFi的な警戒心がそれを抑えつけているからなのです。相手のことをよく知るごとに、この警戒心はだんだんと消えていきます。

 Fiの重要性はわかっているのですが、人がどんなことで怒るのかを捉えるのが元々苦手です。そのため、たとえば人に言っていいことと悪いことなど、大ざっぱな理解しかできません。怒らせないようにできるだけ気を遣おうとはしつつも、こうした配慮は本位ではないため、ストレスの原因となります。

④脆弱なFi:ILE(ENTP)とSLE(ESTP)

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③の2タイプ以上に、Fiに懐疑的なのがILE(ENTP)とSLE(ESTP)です。彼らは④脆弱な機能にFiを持つため、ほとんど人間関係を理解できません。

このタイプの人たちは、ふつう人間関係のニュアンスに注意を払いません。だからはっきりと定義されていない関係においては、その人との関係を過度に疑ったり逆に過度に信じ込んでしまったりします。こうした人間関係は、お互いの客観的な利益につながるときほど重要視します。人間関係それ自体に価値があると考えるというよりは、お互いを楽しませたりお互いの目標を達成させたりすることが重要な焦点と考えるのです。このタイプは、自分の気持ちを積極的に察してもらったり心配してもらったりすることを他人に期待していません。だから、自分に直接的な影響がない限り、人の気持ちを気にかける意味がわからないと思っています。言葉や行動で感情が表現されなければ、個人的な気持ちが反映された他人の言い分は、このタイプの印象には十分には残りません。「はっきりと非難はしていなかったけど、相手から見たらあなたの行動は非道徳的だったかもしれない」ということをそれとなくほのめかされると、このタイプの人たちは困惑します。機転を利かさずにこういったほのめかしをされると、簡単に片づけてしまうか、攻撃的に反応します。

この2タイプは、人と人との間にある感情的な結びつきに懐疑的です。「恋人同士」など役割がはっきり決められていなければ、相手との関係をどう扱えばよいかいまいちわからないのです。人間関係はお互いに利益があるかどうかが大切だと思っており、そうした利益に直接影響しないなら、自分の感情も他人の感情も気にかける必要性を感じません。

深い感情を表現することには、それをするのが相手であろうが自分であろうが、気まずさを感じます。彼らは、自分の本当の気持ちを相手に負わせることを、自分の「権利」とは思いません。それは、他人の本当の気持ち(たとえ明るくて純粋なものであっても)がどれだけ自分にとって不快であるかを知っているからであり、そして彼自身、本当の気持ちを表現することが苦手だからです。

 ①や②のタイプは、自分の感情に基づいて行動したり発言したりする権利があると考えますが、このILE(ENTP)やSLE(ESTP)はむしろ、そういった個人的な感情については単に「気まずさ」や「不快」を感じ、避けます。

 

超イドのFi――Fiへの憧れ

⑤暗示するFi:LIE(ENTJ)とLSE(ESTJ)

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③④のタイプ同様、LIE(ENTJ)やLSE(ESTJ)もFiが得意ではありません。しかし、③④と違い、深い感情によって結びついた人間関係や、自分の感情がありのままに受け止められることを強く期待しています。

このタイプの人たちは、親密な人間関係を渇望しています。そういった関係の中で、信頼感に包まれながら、自分の個人的な体験を気軽にわかちあったり、言葉にしなくてもお互いにわかる感情や倫理観によって関係を持続させたりしたいと思っているのです。このタイプは、最初の一歩なら踏み出そうとするのですが、そのような関係が存在しているのか、あるいはそのような関係にはどういった格付けがされるのか、を正しく評価することに自信がありません。そのため、曖昧さのないはっきりした人間関係を重視している人や、はっきりした倫理原則に従っていて信頼感があり、彼らの目から見ても信用に値すると思える人に対して、魅力を感じます。

彼らは、親しい人間関係を期待してはいるものの、自分では人間関係のニュアンスがわかりません。そのため「はっきりした人間関係」や「はっきりした倫理原則」を持っている人を信用し、憧れます。

この人たちは、相手が友達なのか敵なのか、自分に向けられている感情が好意なのか悪意なのか、をよく考えないところがあります。そのかわり、たいていの場合は、その人についての事前知識に基づいて、あたかも最初から友達/敵であるかのように行動します。そのせいで友達を敵と間違えたり、敵を友達と間違えたりすることになってしまうのです。他の人が自分にどんな感情を抱いているのかは少しずつしか認識できるようにならず、感情を言葉ではっきりと伝えてもらい、十分な期間、その伝えてもらった感情をはっきりと行動にあらわし続けてもらえない限りは、いつも疑いが残ってしまいます。人間関係についてもすぐに不安定になり、気持ちは変わっていないよと常に人から安心させてもらわねばなりません。

人間関係を誤解しやすいため、裏切りに怯えているかもしれません。スキならスキと、イヤならイヤと、思っていることは「はっきり」言ってもらい、さらに「はっきり」行動で示してもらわないと、なかなか信じることができません。

このタイプは、人に自分の個人的な感情(「○○さんって本当に面白いよね」や「大好き」など)を伝えることを恥ずかしがりますが、人から言われると、まるでサプライズを受けたかのように良い反応を示します。そのかわり、他人のふるまいに筋が通っているかどうかをよく見ています。

 自分から好意を示すのは恥ずかしいですが、人に言われると喜びます。ただし、その言葉が本心かどうか、行動を見てチェックしようとします。

⑥動員するFi:ILI(INTJ)とSLI(ISTJ)

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⑤と似て、Fiに憧れているのが、⑥動員するFiをもつILI(INTJ)とSLI(ISTJ)です。

お互いの信頼感と理解に基づく安定した人間関係を築き、自分が秘めている深い感情と経験を気軽にわかちあいたいと願っています。しかし、この人たちはそのような関係を築いていく能力に欠けており、他人の方から合図を送ってくれるのを期待し、またそういう人たちにうっとりします。脆弱な機能にFeを持つことに関して、このタイプの人たちが、感情をただ黙って「理解してくれる」ようなパートナーとの絆を、特に価値あるものとみなしているということは強調しておくべきでしょう。

この2タイプもまた、人間関係を築くことが得意ではありませんが、信頼できる人間関係を願っています。ただし、⑤のLIE(ENTJ)やLSE(ESTJ)と違うのは、感情を激しく表現したりされたりすることによりいっそう強い苦手意識があることでしょうか。彼らが求めているのは、あくまで好意や理解を伝えてもらうなど、自分が人間関係を築くためのサポートです。

イドのFi――Fiへの侮り

⑦無視されたFi:ESE(ESFJ)とEIE(ENFJ)

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①②のように人間関係や個人的な感情を捉えることに長けているものの、そうしたことを重要とみなさないタイプがあります。⑦無視された機能にFiをもつESE(ESFJ)とEIE(ENFJ)がそうです。

この無視されたFiは、関係の格付けを反映した合図を、感情表現という形で送り合わないくせに、2人が深い絆で結ばれているなんて状態はありえないという懐疑心や、そういった関係を固めてしまうことへの抵抗感として表されます。たとえば、はっきりとお互いに愛情を表現せず、むしろ人前で感情を抑制し続けているようなカップルを見たら、このタイプは、「愛がない」あるいは生ぬるい関係だと見なそうとするでしょう。

この2タイプは、人間関係が独立して存在するとは考えません。たとえば「恋人」とは、好きだと伝え合うからこそ「恋人」なのであって、言わなくてもわかる関係というのは単に「愛がない」か「生ぬるい」関係にすぎないと考えます。

このタイプは、人が別の人に抱いている個人的な感情について議論したり探究していったりすることを、理解はできます。しかし、こうした議論や探究は、同じ状況下で人の感情がどのような状態なのかに焦点を合わせることに比べると、あまり面白くないし無意味なことだと思います。

彼らにとって、好きとか嫌いみたいな個人的な感情を深めていくことは、「面白くない」「無意味」なことです。むしろもっと焦点をあてるべきは、たとえば楽しいとか悲しいとか、感情がどのような状態であるかのほうだと考えます。

⑧証明するFi:SEI(ISFJ)とIEI(INFJ)

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⑦の2タイプ以上に、人間関係や個人的な感情に敏感でありながら、軽視しているタイプがあります。⑧証明する機能にFiをもつSEI(ISFJ)とIEI(INFJ)です。

このタイプは、たとえはっきりと表現されなかったとしても、2人の関係性の中に生じている相互作用をすぐに理解できます。しかし、集団の中で色々な人と広く交流することに比べれば、2人の関係性がどうとかいう話は重要ではないし、面白くもないものだとみなしがちです。さらに、人間関係は、静的なものというよりは状況に応じて変化する動的なものであると感じています。 

①のESI(ISFP)やEII(INFP)と同じくらい、人間関係を敏感に把握しているのですが、状況によって変わっていくものであると考えるため、はなから重視しませんし面白いとも思いません。

 

出典: Introverted ethics - Wikisocion