「消火関係」――情熱に水を差し合う2人。 | いざよいブログ
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「消火関係」――情熱に水を差し合う2人。

アイキャッチ:「消火関係」――情熱に水を差し合う2人。 ソシオニクス

今日は消火関係Extinguishmentを紹介します。extinguishには「(火を)消す」という意味と「(情熱を)失わせる」という意味があります。とりあえず直訳にしてますが、「水差し関係」くらい意訳しちゃったほうが掴みやすそう。

当記事は古い記事であるため、内容や訳の誤り等がある場合があります。当面はアーカイブとして残しておきますが、以下の新記事をご覧くださいますようお願いいたします。

新記事:消火関係(準備中)

関係一覧:

消火関係とは

モデルA

一方の①主導する機能、②創造する機能が、それぞれ⑦抑圧された機能、⑧禁じられた機能にあたります。全ての機能の内向・外向が逆を向いている関係です。

消火関係のペア

  • ILE(ENTP)& ILI(INTJ)
  • SEI(ISFJ)& SEE(ESFP)
  • ESE(ESFJ)& ESI(ISFP)
  • LII(INTP)& LIE(ENTJ)
  • EIE(ENFJ)& EII(INFP)
  • LSI(ISTP)& LSE(ESTJ)
  • SLE(ESTP)& SLI(ISTJ)
  • IEI(INFJ)& IEE(ENFP)

※()内はMBTI表記

消火関係①(by Bukalov, Boiko)

これは中和関係とも呼ばれます。この関係はすべての機能で外向と内向が逆転するからです。この関係においては、内向型は外向型の活動をあたかも消火します。たとえば、ILIはILEに対し、そのアイディアと取り組みでは何も生まれないのではないか、すべてが無意味なのではないか、そして結局どうなるかをまだわかっていないのではないかという懐疑を知らせますが、こうしてILEの情熱を失わせるのです。ILEは、現実への適用を欠いた空虚なノイズに聞こえるというILIの哲学的な熟考を遠ざけたがるかもしれません。しかし消滅関係はたくさんの共通する興味を持つ傾向にもあります。一緒にうまくコミュニケーションしますが、相手が1人でも存在していると、自分の側に引き込みたいという欲が引き起こされ、競争意識の種がまかれます。この点において、一致に至ることは不可能になります。2人はしばしば相手の変わった洞察にびっくりしますが、つねに、考え方が違うということには気づいています。結婚する場合は、相手に慣れるという長ったらしい過程を通過しなければならず、これは、恋愛スタイルへの期待の違いに基づく、性的な関わりへの期待の違いがあるという事実によって、さらに複雑になります。しかし、相手を本気で傷つけることはできないので、ほとんどの衝突は大したことはありません。

消火関係②(by Gulenko)

快適な議論

コミュニケーションが始まると2人は議論に惹き付けられ、議論中は快適さを感じます。より活発な側が意見を伝え、消極的な側はそれに注釈と訂正を与えます。大抵、相手のふるまいに魅力を感じます。それぞれの特有な考え方は楽しいサプライズのように感じられます。しかし、第三者がいるときには、消火作用が起こります――お互いに面白いアイディアを発展させようとする試みは相手にじゃまをされ、論争になります。

関係性の2つの特徴

消火関係にとって、たくさんの聴衆の前で議論することはおすすめできません。小さな輪の中では、相互に訂正し合い、新しい事実を知ることによって議論は豊かなものになります。しかし、もし関係がより外向的になると、消火という不快な過程が始まるでしょう――これは相手の裏付けのない提案に反論することとしてあらわれます。

消火関係において、両者はお互いのふるまいをかなり正確に予測できます。とりわけそのふるまいが合理的である場合には、これは退屈になります。このペアは、定期的に落ち着いて哲学したり周囲の出来事を批判的に分析したりする必要があります。とても柔軟な関係であり、環境の変化というストレスにも適応します。

消火関係においては、相手の欠点はかんたんに見つかります。懐疑や批判をして考えないという言いがかりは日常茶飯事です。この関係は情緒的に近づくべきではありません――深い情緒的な不満が生じると関係は壊れるでしょう。相手の欠点を神経質に数えているうちに、自分の足場の脆さを忘れてしまいます――自分自身の欠点もまた、相手からはよく見えているのですが。

この関係では、相手の実際の業績や現在の地位よりも、どちらかといえば相手の使う方法やコンセプト、行動指針のほうに興味を持ちます。自分の武装のために相手の方法を使いたいとしつこく望んでいるのですが、その方法には十分な根拠がありません。消火関係は相手のふるまいをかなり上手に予測します。

感情のダイナミクスは首位を占めるものではなく、むしろ相手のふるまいの唐突な変化です。この関係では、相手の成功あるいは失敗を予測できるので、どんな逸脱行動も注目する価値があります。この関係は緩衝作用、すなわち、潜在的なダメージを和らげる作用がありますが、同時に成功を見くびってもいます。2人はまるで真逆の面で揺れているように見えます。

この関係では、あまりに極端に見えたり不当に重要視したりしている野心はそぎ落とされます。この意見と意図の批判的なすり合わせにより、ついには相手の行動に対してむしろ寛容になります。ここには、たとえ本来の理想からは離れようとも、両者を満足させる中間領域に達するという過程を見ることができます。

仲良くやっていくアドバイス

この関係の快適さは、友人知人の小さな輪の中で交流することで達成されえます。消火作用は他の人たちがいると作動してしまいます――自分の視点を支持する強固な主張もしないまま、相手の視点に異議申し立てを始めるのです。相手の批判を意識的に受け入れ、そこから利益を引き出すことを学びましょう――消火関係の相手に批判されたあなたのアイディアと動機は、より現実的なものになるでしょう。

批判的に評価を下さなければいけないときや、プロジェクトの先行きを予測しなければならないときは、消火関係の相手に関わってもらいましょう。自分の計画遂行に協力してくれることを期待してはいけません。専門的な作業は進行がとても遅れ、険しい道をすすむことになるでしょう。

もし関係がひっくり返ったら、情動的なレベルで解決しようとしてはいけません。距離を置いて、少し一人になる時間をとりましょう。そうすれば、何もなかったかのように関係は元通りになります。思考と議論の両方の糧となるような新しい情報に興味を持ちましょう。

定期的に溜まった苛立ちをジョークやユーモアにして発散しましょう。時々、自分の好きなものをいれたおいしい食事を用意しましょう。軽口と改善策をもって相手をもてなしましょう。究極的な真理を探求するためではなく、実践的な目的のために自分のアイディアを結集させましょう。過去の経験のなかにあなたの問いの答えを探しましょう。

消火関係③(by Gulenko, Molodtsev)

これは、不安定な距離を持つ、すなわち、正しい心理的距離を見つけるのが難しい関係です。一対一でやりとりしているときだけそれは達成できます。第三者がいると、壊滅的な影響が生じます。つまり、競争、議論が表面化し(言語の機能における競争)、それが時々辛辣な論争へと変質します。どちらも第三者の信頼を下げたくはないので、自分の強い機能を軸として議論は展開するでしょう。両者は、相手の人前でのふるまい方、真心と温かさに感銘を受けます。これにより親密な距離感へと容易に移行します。グループでやりとりをすると、雰囲気は突然変わり始めます。内向型の方が徐々に疎外感を感じていきます。関係は温かさを失い、儀礼的になり、警戒心が生じます。どちらも、これまでもっと隠し事のない親しい関係にしようと動いていたことを内心後悔し始めます。外向型には、自分が誤解されている、偏見を持たれているというように思われます。これは驚くべきことに見えます。だって、以前は、もっと良い具合に一対一でやりとりできていたし、お互いに理解し合えていたように思えるのですから。内向型は、外向型の活動を弱らせ始めます。内向型の言葉は非難めいた調子を帯び始め、外向型への反対意見を強く言ってのけ、外向型を批判します。外向型は同じようにやり返そうとします。この独特な関係は、なんとなく、準双対関係が監督関係へと移り変わるのに似ています。外向型はおそらくここではより脆い立場にあります。一方では、外向型は敵陣にいるかのように感じます。すべてを自分の発言の中で取り上げ始め、間違いが露わになってしまうことを恐れます。他方で、外向型は依然として、内向型が全体的には感じのいい人だと思っています。個人的にも社会的にも文化的にも高いレベルまで成長することでしか、消火関係が非難し合わずに済む道はありません。

まとめ

  • 2人でいるときは、相手の変わった考え方に惹かれ、話が盛り上がる。
  • 第三者がいると、水を差したりマウンティング合戦になったりする。
  • 不満が溜まったら距離を置いて相手の批判から学び、鬱憤は軽口によって発散させると良い。

仲良くしている後輩(IEE)がおそらくこの関係にあたるのですが、まさにこの通りで笑ってしまいます。2人でいるときは楽しい、しかし集団でいると本当に競争的になる。以前は「後輩だし大目に見なきゃな」と思って不満をため込んだ結果、言葉の端々がキツイ“意地悪なお局”のようになってしまっていたのですが、先日不満を感じて即「今に見てなこの浮かれポンチ」とdisってみたら結構うまくいきました。向こうもよく「先輩なんか」とか言うので、多分ムカついたら即disるくらいのほうが不満ためずに済んでうまくいくのがこの消火関係の特異性かもしれません。関係性によってはこういう軽口ですっかり破綻してしまうこともありそうですからね、わかんないですけど。

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