宵のつれづれシリーズは、仕事帰りの電車の中で読めるくらいの軽い記事を書きたいなということではじめたシリーズです。今回は第69回、「あんたのため」が怖いときです。
「あんたのため」が怖いとき
前回、「あんたのためや!」というフレーズについて書きました。
「あんたのため」と言いながら本当は「私のため」でしかないくせに!!この嘘つき!!嫌い!!バカバカ!!……いや果たして本当に嘘なのだろうか? みたいな内容。
結論としては、「あんたのため」というのは本当は「あんた」と「私」を含む「みんな」のため、であり、「あんたのため」は半分は本当、という感じになりました。
まぁ、とは言いつつね。

「あんたのため」だぁ!?!? こっちはなんのいいこともないが!? 私は別にそんな助け必要としてないが!?!?
……こんなふうに感じたことありませんか? 私はあります。
「あんたのため」という、(100%ではないとしても50%くらいは)心からの善意が、受け取る側からすればどうやったって100%の支配としか思えない場合、ありますね。
このすれ違いの原因は、クアドラ・コンプレックスで説明ができそうです。
このクアドラ・コンプレックスという恐怖心は、同じクアドラ内であれば自然に共有される一方で、クアドラが違うとまったく理解されません。
前々回からベータ・クアドラの例を挙げていました。ベータ・クアドラは、奴隷のように扱われることをとても恐れています。こき使われ、見下され、限界まで搾り取られ、要らなくなったらポイ!……そういう扱いが怖くて怖くてたまりません。
同じベータ・クアドラ同士だったら、「あんたのため」の理屈も受け入れやすいです。「働かない奴はそれだけの低い立場しか与えられず、真っ先に使い捨てにされるよ!!」という忠告だろうが、「自分だけいい思いして人を奴隷のようにこき使うのはひどいよね!?」という批判だろうが、「あんたのためを思って言ってんねん!」と言われても、確かにな…と受け入れることができます。
しかし、もし相手が別のクアドラ、たとえばアルファ・クアドラだったらこうスムーズにはいきません。
アルファ・クアドラが何よりも怖いのは、口を封じられ、自分の意見を主張できないことです(アルファ・クアドラ・コンプレックス)。
このアルファの恐怖を、ベータは理解できません。だからベータによる忠告の中の(ベータからすれば)些細な言い回しが、実はアルファ・クアドラの人の恐怖心を喚起している…ということもあります。

あんた喋るのはいいけど、洗濯機回したんか? 回しちゃいなよ。そのほうがあんたのためだよ。まぁ黙ってやっときなって。
口封じのために洗濯機を回させようとしているのではないか!?その手にはのらんぞ!?と思ったりするかもしれません。

あー…まぁ、別にあとでまとめてやろうかなと思ってたんだけどね〜…。雨降りそうだし、そんな溜まってないじゃん…。いやいや黙らない。これは言わせてほしい!洗濯は今やることでは、ない!!こんなときにわざわざ洗濯機回す奴は、バカしかいない!!

そううだうだ言ってる間にやればいいのに…。俺が洗濯機回したほうが早いや…。
クアドラが違うタイプ同士だと、恐怖が邪魔して、「あんたのため」を善意とは到底信用しきれない。「私のためね、了解、サンキュー」とはならないんです…。
今日はおしまい。
※ひよこちゃんのセリフはイメージです。