「同属関係」、裏切り裏切られ。 | いざよいブログ
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「同属関係」、裏切り裏切られ。

アイキャッチ:「同属関係」、裏切り裏切られ。 ソシオニクス

ソシオニクスの「相性」、すなわちタイプの関係をちょこちょこ紹介しています。今日は、①主導する機能が同じで②創造する機能は異なる2タイプの関係、同属関係Kindredを訳してみました。

当記事は古い記事であるため、内容や訳の誤り等がある場合があります。当面はアーカイブとして残しておきますが、以下の新記事をご覧くださいますようお願いいたします。

新記事:同属関係(準備中)

同属関係とは

モデルA

同属関係のペア

  • ILE(ENTP)&IEE(ENFP)
  • SEI(ISFJ)&SLI(ISTJ)
  • ESE(ESFJ)&EIE(ENFJ)
  • LII(INTP)&LSI(ISTP)
  • SLE(ESTP)&SEE(ESFP)
  • IEI(INFJ)&ILI(INTJ)
  • LIE(ENTJ)&LSE(ESTJ)
  • ESI(ISFP)&EII(INFP)

※()内はMBTI表記

概要

同属関係(または比較関係Comparative)にある2人は、同じ①主導する機能と対立する②創造する機能を持ちます。共通する①主導する機能により、たやすくつながりを持ったり相手を理解したりすることができますが、一方で異なる②創造する機能のために、知識や技術をどのように用いるべきかについては異なる意見を持ちます。一緒に時間を過ごすと①主導する機能を強め合うので、はじめは楽しいのですが、あまりに長くい続けると、くたくたになることがあります。同属関係は、通常、時々起こる集中した会話やアツいふれあいにお互い惹かれているのだとわかります(特に①がSiやNiの場合など、必ずしも表面にそのアツさがあらわれているとは限らないかもしれません)。そして通常、人生の最大の目標が、多くの点で似ているということに気づきます。相手の基本的な態度という点でも、たとえ細部は違っているとしても、自分自身のものに完全にそっくりであるとわかるのです。

容易に打ち解けることができるのですが、同じグループであまりに長い時間過ごしていると勢力をめぐって競争が起こるかもしれません。一緒に働こうとするときには役割を分担するのに苦労するかもしれません。どちらも相手の補佐役としては役に立つことができません。相手の行動を補うような性質をほとんど持っておらず、たとえあるとしてもごくわずかだからです。⑤盲点の機能の期待がかなわないことの結果として、仕事中の2人はしばしばお互いの傾向を非難し合うようになるのですが、その非難の矛先は、まさに自分自身にも当てはまるものなのです。SEIとSLIはお互いに怠惰さを非難し合うかもしれないし、ILEとIEEは仕事の大事な連絡をなかなかしてこないことを非難し合います。LIIとLSIは「コントロールフリークだ」と言うし、SLEとSEEなら「中身がないくせに威張り散らしている」と責めるでしょう。これは同一関係にもあてはまることです。

対立する②創造する機能を持つことで、思想上の違いもまた生じます。たとえば、LSIとLIIは似た見方をします。LSIはもしかしたら「自分の見方を他人に押し付けたい」のですが、一方でLIIは「何もしたがらない」のです。あるいはILEとIEEは同じ活動に興味を持ち、ある種のコミュニティを形成したがりますが、ILEが公式に組織や行政の中心地を設立したがるのに対し、IEEはコミュニティの活動は非公式なままにしておこうと主張します。SLEは努力を上手に扱おうとして官僚的な構造を拡大させようとし、SEEは事をなしとげるために自分の影響力を用いると言い張ります。どちらかのアプローチが勝利を勝ち取らない限り、あるいはより権威のある人がそれぞれを自分の領域へと向かわせない限り、この衝突は解決不可能なもののように見えます。

仕事や協力が期待されない空気においては、この同属関係は友情に発展します。しかし、あまりにも近い距離で一緒に仕事をしなければならなくなると、対等な人同士の戦いになって終わるかもしれません。同属関係はいちいち相手を探すでしょう。第三者にには、どんなに努力したところで、起こり続ける衝突に影響をおよぼすことはできません。同属関係にはコミュニケーション上の困難はほとんどないので、問題が何であるのかはおそらく本人たちが一番わかっているからです。同属関係は基本的には相手に同情を感じることはあまりありませんが、一緒にいると結びつきが生まれ、⑤盲点の機能を通じて慈しみを感じ、⑧禁じられた機能を少しだけ使って相手を助けてあげることもあります。しかし同属関係が十分な礼儀を欠いている場合は、やがて手助けを要求されることに嫌気がさしてきます。

同属関係①(by Bukalov, Boiko)

この関係の特徴は、部分的に似ていてお互いの言葉がとてもよく理解できること、似た話題を話し合うのが好きで共通の興味がたくさんあることが多いということです。しかし、お互いの目標やプロジェクトの実行となるとすぐに、相手が自分とは真逆の行動をとることに気づくのですが、自分はその行動に驚くと同時に苦痛を感じます。このような状況では、相手を同類から裏切り者と見なすようになります。「でも僕たちはそりが合ってたんだよ!今となっては彼のやってることを見てくれよ」一方の行動は他方の行動と同じではなく、他にどう行動するかわからないしできないのです。一方が一見無害な意見を言ったときに他方が深く傷つくことがあります。「わあ、なんてすてきなスーツ」――IEEがILEの友人に言います。「先週言ってたあの子にいい印象与えるために着て来たの?」これを聞いたILEはとても気まずい思いをします。なぜなら、人間関係はILEにとって非常にデリケートな問題であるのですが、IEEはというと完全にくつろいだ状態でこの問題を口にしているからです。同時にILEが推論や行動のロジックに疑念を抱いたり批判したりするときはいつも、同属関係のIEEは傷つくことになるでしょう。事前にこのことを頭に入れておくと、たくさんの誤解を避けることができます。多くの点で似ているために、同属関係は友情を築いたり、デートをするようになったり、家族を作ったりすることが多いです。尊敬しあえるときは仲良くやっていけますが、時々衝突したりお互いにイライラしたりするでしょう。

同属関係②(by Gulenko)

単調な妨害

同属関係は、遠くにいるときだけ魅力的に見えます。親密になると、情報交換をしたあとは退屈に感じます。この関係の単調さを壊すことができないために、緊張と苛立ちが沸き起こります。この関係では、自分を完全にさらけ出すことも難しいです。両者は異なる実行手段と行動様式に従うので、共同事業を妨害し合うことがあります。このせいで、相手に失望し、相手を尊敬できなくなるかもしれません。

関係性の二重のサイン

気質が同じで変わり映えしないので、同属関係はあきあきします。そして距離を置いて、新しい気持ち、新しい経験、新しい知り合いを流入させ続ける必要があります。同属関係にとって、新鮮な経験、新鮮な情報のない空間に閉じ込められることより悪いことはありません。外の世界へと扉を開き、革新と時事に興味を持つことで、この関係が必要としているさらに外向的なアプローチが実現されるでしょう。

同属関係においては、一方だけが関わる出来事について話し合うのは全然面白くありません。相手の身の上話は退屈なものとして感じられ、かわりに世界や周囲の人々へと注意を向けかえます。周囲の環境が多種多様で興味を引くようなものになればなるほど、この2人の関係は良いものになります。このようなケースでは、わくわくするような発見や感覚や進歩という、あらゆる新しくて面白いことについて話し合うことができるようになります。

同属関係は、似た目的・目標を持ちながら、対照的な仕方でそれを実現させようとするところが特徴です。時が経つと、2人の距離はどんどん広がり始め、対立する立場をとるようになります。両者の間の違いや矛盾には大抵よく気づいているのですが、すぐには解決できないのです。他の誰か、つまり第三者と感情を分かち合う場合には、この関係の相互利益は大きくなります。

共同で決断をする間は、いくぶん緊張が走るでしょう。定期的に、くだらないことで苛立ちや怒りが勃発しますが、関係に決着をつけて口論の原因を見つけようとします。同属関係はこうした勃発によって緊張から解放され、コミュニケーションは新しい局面を迎えます。それにより以前の違いのことを忘れることができます。このようなペアにおいて、相手を圧倒するような具体的な決断や行動はおすすめしません――相手は一般的なアドバイスだけしか聞き入れてはくれないでしょう。

同属関係は、自分の立場にすがりつこうとします。お互いの追求や戦略への興味にもかかわらず、2人は自分の意見を保持し続けるのです。同属関係は外側は似ている一方で、内側はまったく異なっています。新鮮で今までにない外側の印象を喜んで受け入れるわりに、お互いに今までどおりの状態に戻してもらうことを期待するのです。関係が別の形へと変わり、新しい「ルール」ができることは、つらいことだからです。

仲良くやっていくアドバイス

制限も圧迫もなく自由に進展させられるこの関係を合理化しないことがベストです。自分の視点を押し付けようとしてはいけません。むしろ、相手のアドバイスを参考にしようとしましょう。

いったん関係に慣れてきたら、自分の習慣や2人の関係性を変えてはいけません。実験をして相手を動揺させてはいけません。いらいらさせたり退屈させたりしてもいけません。もし苛立ちが生じたら、しばらく心理的距離を置きましょう。

同属関係においては、複雑な計画を実現することは困難です。お互いに自律を保つことを心掛ければ、この関係からはかなり学べることがあります。相手の行動をコントロールしようとしてはいけません。相手にわずかでも信頼を与えられなければ、この関係は安定したものにはなりません。

同属関係は外側の世界へと目を向け変えます。そういうわけで、新しい出来事に参加したり新しい人に出会ったりしようとして、同じ結論に到り着きましょう。

同属関係③(by Gulenko, Molodtsev)

この関係は遠い親戚同士の関係で、礼儀やもてなしという決まりを守りながら、その場にふさわしく必要性のあるトピックについて話し合いますが、相手との関係を細かいところまでほじくる気はありません。時間が経つにつれ、こうした話し合いは退屈になっていきます。相手は間違った前提ないし間違った順序からスタートして問題を解決しようとしていて、こちらの視点を認めたがらないといった印象を抱きます。こういうわけで2人は折衷案、ある種の中心点を見つけようと努めるのです。他の人と一緒にいるときは、この関係は明らかに良いものになります。それは、相手の他の人への接し方がたいてい魅力的で立派であると気づくからです。こういった感覚の中で、同属関係は相手からいくらかの学びを得るのです。一方がより慎重になることを学ぶとき、他方はより行動的になることを学びます。同属関係はお互いにアドバイスを求めますが、アドバイスする側が自分自身の目的のために新しく得た情報を使い始めて、アドバイスを求めた側がやりとりから何も得られないということがたびたび起こります。異なる視点から見る同じ物事――それはまるで相手には利益、自分には害であるようなものです。したがって、決して口には出さないけれども、同属関係の相手はしばしば自分本位に見えます。家族の場合、この関係は監督関係以上に重たいものになることがあります。疑念を引き起こすばかりで自尊心をもたらさない関係なのです。また、同じ仕事でも達成方法は同じではないので、ますます誤解を生じさせます。もっとも発達した行動機能(=②創造する機能?)が真逆なのです。両者は、とりわけ内向型の場合には、対等な関係であると感じており、そのためこのような状況で競争が起こることはまれです。しかし、一方が他方を管理するときには、意見の不一致や衝突が起こります。サブタイプが逆向きのときに特に顕著です。

まとめ

大事なとこをまとめると、

  • 似た目標や興味を持つため、容易に打ち解け、対等な友情を築ける。
  • しかし行動は真逆であるため、次第に苛立ちや衝突が生じるようになる。
  • 苛立ちが生じたら距離を置いたり第三者を交えたりすると良い。

という感じでしょうか。

私自身、同属関係のILI(INTJ)との間にアツい友情(?)が芽生え、一時は一緒にいすぎてお互いくたくたどころか心身ともにズタボロになったことがあります。

そういえば第三者を交えて…というのに関して、ILIに「誰か別の子も誘おう」と提案したのを思い出しました。提案するだけでなく実行にうつせればあそこまでズタボロにならず済んだのかもしれないなとは思います。打ち解けやすく慈しみをおぼえる分、その後に関係を調整するのが難しくなる関係だなと個人的には思いました。

引用・参考
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